イメージ動画「君と逢える約束の場所」チャプター1,2をご紹介します。
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広がる武蔵野の風景 高台の景色から始まる…
あれはまだ浅い夏の日
空は晴れ渡り、入道雲だけが立派だった…
僕は父と武蔵野の川辺をリリと散歩していた
父「色々な木々や花が美しいね。それぞれに名前がついている。
別々のものに見えないか…。分かたれて…」
たける「当たり前じゃない…」
父「そうか、当たり前か…でも、実は違うんだ…」
たける「え、何言ってんの…」
父「本当はね。すべてのものは一体につながっているんだ…。人間はそれを知らない。」
たける「どういうこと…?」
気づいたら、散歩の歩みが止まっていた。
そう3人は佇んでいた…。
父「おまえに話してないことがいっぱいある…」
たける「え…」
父を見るたけると見上げるリリ
父「さっき、校長先生からのメッセージは何だったんだい…」
たける「たいしたことないよ。いや、あるか…。」
父「…」
父「今どき、あまりいない純粋な人だ…」
たける「まぁね…」
父「お前を信頼してる…」
たける「うん…そうかも…」
たける「休みの間に、家のトラブルや、友達とのいざかいで山田がリストカットしたって…
病院に行ってきたって…」
父「そうか…先生もつらいことだ。大変なお仕事になってきたね…」
たける「…。」
たける「学校にあとでいってみる…。」
父「そうか…。」
父「分離が世界を覆い尽くし始めたね…。」
父「木々や草花は美しいな…大地は美しき水をたたえて流れてゆく…。
なぁたける。そう思わないか。人間はどうして争うのか…。」
たける「何言ってるの…わかんない…」
父「1万年前、この武蔵野平野はどんなに美しかったかと、
ふと思ったんだ。」
たける、父を見る
たける「えっ、何言ってんの…」
リリ、父を見上げる。
父「丘の方へ行ってみないか?」
たける「約束の丘かぁ…。ちょっと遠くない…?まあいいや。
それより、あの丘、なんで約束の丘っていうんだ…?」
父「…」リリ「…」
約束の丘 一本の大きな木 美しき風景
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君と逢える 約束の場所
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現在の武蔵野 平野から
古代のティナの住む地が
重なってゆく
一軒の家にカメラはフォーカスしてゆく
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時は戻り、散歩の前の吉野家
古き良き 代々続く典型的な日本家屋
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井戸、ブタの蚊取り線香、スイカ、そうめん、風鈴
優しい母の声、亡きおじいちゃんの形見の池の鯉たちと仲良し
リリ、ウサ、ピィー、共に生きる。
バックコーラスにひぐらしさんとセミさんたち
そうめんを食べている父とたける
母「二人共、おそうめん食べ終わったら初のスイカよ…」
たける「ワーイ!」 リリ「ワーイ!」
父「それはうれしいな…」
風にゆらぐ風鈴の音。セミの声、合唱するひぐらしも素敵…
スイカを持ってきて
母「夏休みなのにさっき校長先生からのメールなんだったの…?」
たける「なんでもないよ…」
父「一緒にリリの散歩に行くか…」
たける「うん」
父「ちょっと着替えてくる…」
父の書斎に飾られる一枚の写真にフォーカス
古代の武蔵野平野に移る
父ともうひとりの男 長(オサ)キシア
歩くたけると父、リリ
美しい街並み 川へ 子どもたちの声
そよぐ風 あたたかな日差し
歩きながら、たけるが唐突に
たける「なぜ、科学者になったの…」
父「え、なんで…?」
たける「いや、ちょっと校長先生の仕事、つらい、いや、苦しい…って」
父「…」
父「おじいちゃんが科学者だったんだ。日本軍の核開発で助手をしてたそうで…。
今で言う、量子力学の専門家だった…」
たける「じゃ、お父さん、一緒じゃん。」
父「まぁね…。」
父「広島の原爆の時、隣の県にいた。近くに見えたそうだ…。」
父「そのときに不思議なことがあったそうで、それを子どもの頃よく聞いたものだ…」
たける「なに、それ…」
父「何か古い時代の過去の人が、例えば武士姿とか、あちこちに現れたそうだ…。まぁはじめは、父さんも何言ってるんだとまぁちょっと本気にはしてなかったんだけど…。
そのあと、おじいちゃんは、プラズマの話をしてきた…。
何千度ともなる核融合の中では、すべてが現実とは異なる場となるって言うんだ…。」
たける「それってタイムワープとかのことを言ってるの?」
父「まぁ、そうだね…。」
たける「それで量子力学の科学者になったんだ…。」
見上げるリリ
そして、夜になった…吉野邸
昔ながらの薪で焚くお風呂
父「たける!風呂一緒に入らないか!」
たける「何わけわからないこと また言ってんだ…」
父「背中流してくれよ…」
たける「アホか…ブツブツ」
父「昔、おじいちゃんとよく入ったもんだ。そういえば、顔のTゾーンよく洗えって言ってたな~。
あれなんだったんだ…」
たける「(ひとりごと)しょうがないな。入ってやるか…」
風呂場
父「さっきの続きだけど…」
「事務所の地下にあるものがある…誰にも言ってはいけない話しだが、聞くか?」
父「プラズマの領域の中では、時間も空間も現実も、もちろん分離もこえて、その法則も消えてしまう…」
たける「…」
父「過去も未来も、どんな宇宙の果ても、一瞬にして移動できる…。」
父「そこは現実と私たちが呼ぶ世界ではない…。本当はそちらのほうが真の科学的現実だ…。
いいか、たける…」
父「それは、神の夢、創造主の想念の世界としか説明しかねる領域なんだ…。
昔から量子力学の者たちは、そのことの前でたじろぎ、止まり、佇み、逃げた…。
これを人類に説明するのが困難だったからだ…」
たける「…。」
父「これから人類は大変なことになる。その真実を知ったら、世界は全く変わってしまう…」
たける「この世界の真実は、この世でなく本当は霊的世界だということだね…。それは受け入れがたい…。」
父「そうだ。しかし、それだけではない。それゆえ、すべては一者の夢、すべては一体であり、そこからそれた想念を持つと電子が乱れ、自ら罰することともなる。自らを滅ぼすことともなるんだ…。」
父「物質、要は分子は言葉、想念で強化される。素粒子、いや、霊的状態からより強固な物質的状態となる…。」
たける「そうなの…。」
たける「父さん、もしかしたら、タイムワープしたとでも言うの?」
「その装置が地下にあるとでも言う…?」
父「そう、そのとおりだ…。その装置で一万年、時をさかのぼった…。」
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Chapter 2
翌日 学校の校長室の前
たける「吉野来ました…」
校長 「オゥ!来たか、入れ。よく来た…」
たける「先生、元気そうでよかった…」
校長 「何言ってんだ。元気なんかないよ…。ブツブツ ないに決まってる…」
校長 「リリはどうした…」
たける「下につないできました…」
校長 「そうか。入れてもよかったのに。だれもいないからな…今は。」
校長 「ところで、父上は今日来ること知ってる?」
たける「ハイ。後で会います…。先生が苦しんでることも言いました。」
校長 「そうか。余計なことも言ったんだな。まぁいいけど…。」
校長 「世界は大変なことになってる…」
たける「父も同じことを…」
校長 「やっぱりそうか…分離は世界を飲み込んでるようだ…」
たける「ハイ…」
校長 「子どもたちは互いに反発し合い、この分離の価値観の中で愛し合うことすらできない。
すべてがライバル…いや、敵だ…。どうしたものか…幸せになどしてやれない…」
たける「……」
校長 「家に帰ればその中で、その世界が…それを信じたその社会が待っている…
苦しいのは当然だ…子どもたちに罪はない…」
たける「だとすると大人たちにも…同じことですか…」
校長 「そうだろう…。今こそ真実が必要だ…。
いや、ずっと父上が言っていたように、科学的真実が…万物の一体性…。」
帰りすがら…僕は思った。
まだひとつであった頃…。父さんが行ったという世界を、どうしても見てみたいと…。
研究所に向かいすがら、たけるは思いつめたようにつぶやいていた…。
行・っ・て・み・た・い…
見・て・み・た・い…
本当のこの世界を…
研究所の前に着いた僕は、なぜかそこで、立ち尽くしていた…
これから起こることが、なにか大変なことのように、感じてならなかったからだ…。
僕は、たじろいでいた…。これから始まる、何かに…。
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